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製造業の商品開発:商品開発をしていた頃には、見えていなかったこと―新商品を「発売」ではなく「会社の利益」で考える

事例紹介

私は大手企業で商品開発に長く携わりました。
その後、経営者として経営戦略や工場経営まで経験して、新商品を見る目が変わりました。
商品開発をしていた頃には見えにくかったものが、工場を預かると見えてきたからです。

■ 新商品には、発売後の「工場の顔」がある
開発段階では、商品コンセプト、顧客価値、売上予測、製品原価、発売時期などを検討します。
もちろん重要です。

しかし工場では、その商品を発売後も繰り返しつくります。
生産ロットは十分か。
切替や洗浄はどの程度増えるか。
専用原料や包材はいくつ増えるか。
在庫や廃棄のリスクはどうか。
既存設備で安定してつくれるか。
人員や品質管理への負荷はどうか。

発売時には小さく見えた負荷でも、商品数が増えると工場全体の複雑性になります。

■ 「売れた」と「会社の売上が増えた」は同じではない
もう一つ、工場経営を経験して強く意識するようになったのが既存商品との関係です。

新商品が売れても、その多くが既存商品の置き換えなら、会社全体の売上増加は限定的です。
一方でSKU、原料、包材、在庫、段取り、管理工数は増える。
商品単体では成功に見えても、会社全体では利益を圧迫することがあります。
だから、新規需要なのか、既存品からの置換なのか、既存品を整理できるのかまで見ます。

■ 開発・営業・工場・経営を発売前につなぐ
開発には技術と商品設計があります。
営業には顧客と市場の情報があります。
工場には、実際につくったときに何が起こるかという情報があります。
経営には、限られた人・設備・資金をどこへ使うかを決める役割があります。
この4者が発売前から同じ数字を見ることが重要です。

売れる。
つくれる。
利益が残る。
会社の将来につながる。
私は、この4つがそろって初めて「良い新商品」だと考えています。

新商品は増えているのに収益性が上がらない。工場の複雑性だけが増えている。
そんな場合は、新商品会議を「発売するかどうか」だけでなく、「会社全体の利益がどう変わるか」という視点で見直す価値があります。

ODAビジネスパートナーズでは、商品開発、商品別採算、工場負荷を同じテーブルに置き、新商品の事業性を整理する支援も行っています。

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